（バルチラコーポレーション、プレスリリース10月9日）
世界の舶用業界をリードするバルチラは、このたび新たに船尾管シール用バイオシールリングTMの開発を終了しマーケットへの提供を開始致しました。 このバイオシールリングTMは生分解性型潤滑油であるＥＡＬ（Environmentally Acceptable Lubricants、環境適合潤滑油）を使用する船尾管シール装置において5年間の連続無交換運転を可能にした世界で初めてのリップシールリングです。 これに対して従来のシールリングをＥＡＬ（環境適合潤滑油）で使用する場合には２．５年でのシールリングの交換を推奨していました。
バルチラのバイオシールリングTMを使用することで船主殿に環境対策と経済性という二つのメリットを提供致します。まず、ＥＡＬ（環境適合潤滑油） を使用する船尾管装置において長期の運転が期待できることから、ドック期間の設定など就航船のメンテナンス費用に対して大きな削減効果を提供することがで きますが、このバイオシールリングTMの優れた特徴はシールリングに新しい化学材料を配合することなどにより実現が可能となりました。またバルチラ社シー ル＆ベアリング事業部開発部門において広範かつ長期間の試験を行い、このバイオシールリングTMはＥＡＬ（環境適合潤滑油）に適合したシールリングである ことが確認されていますので、本船の環境対策製品としてご使用頂くことができます。バルチラはこのバイオシールリングTMを富山工場にて自社製造しすでに 十分な数量を保有しておりますので、今後マーケットに対して柔軟に対応することが可能です。
このバイオシールリングTMは２０１３年１２月１９日に発効する米国環境保護庁(EPA)のVGP2013法令に準拠しています。１２月１９日以 降、米国海域を航行する全長約２４メーター（７９フィート）以上のすべての商船は、技術的に対応が難しいと認められない限り海水と接触する可能性がある全 ての機器においてＥＡＬ（環境適合潤滑油）を使用することを求められていますが、米国の貿易量から予想して少なくとも全世界で航行する商船の１０～２０％ （トンベース）がこの法令の対象船になると考えられています。
「このバイオシールリングTMは船尾管シール分野における最新の開発製品で、米国環境保護庁のVGP2013法令に準拠しています。また世界規模で 提唱されている高度で持続的な環境の保護という目標に対して、海洋分野における迅速な技術開発への需要に完全に沿っていると言えるでしょう。」（バルチラ ジャパン社長、大西立）
このバイオシールリングTMは従来のシールリングと形状や寸法が同一であるため、これから建造される新造船のみならず既就航船に対しても容易に換装が可能です。またバイオシールリングTMのマーケットへの提供は本年１０月１日から始めています。
バルチラバイオシールリングTMイメージ
Wärtsilä Bio Seal Ring image 1
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（バルチラ社シール製品及び軸受製品の詳細情報へのリンク）
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